たまには童話でもいかがですか?1年前、但馬の田中畜産の一馬さんから勧められた福島正伸さん著の本『仕事が夢と感動であふれる5つの物語』の中で、重度の病気と戦う女の子の話が載っていました。抜粋ですが、以下のようなお話です。
難病の女の子の身体にはいろいろな装置がとりつけられ、お母さんは『どうして私の子が…』と悩み悲しみます。でも大好きなお母さんの為に、女の子はお母さんの前でけっして泣きません。お母さんが帰った後、女の子は一人で泣いているのです。入院生活の中、童話好きなその女の子がお母さんのために『強い子』というお話を作ったそうです。
『強い子』
生まれる前に、赤ちゃん達は神様に会って、願いをかなえるプレゼントをもらいます。
『お金持ちの家に生まれたい』 『あの町に生まれたい』・・・etc
神様は赤ちゃん達の願いをかなえるためのプレゼントを次々と与えていきます。女の子は、たくさんのプレゼントの中に黒い色のプレゼントがあることに気づきます。
『あの黒いプレゼントは何?』と神様に尋ねました。
神様は『あのプレゼントは強い子だけにあげるプレゼントなんだ』
『あの中にはとてもつらい病気が入っているんだよ。』
『とても苦しいから、いちばん強い子にしか、あげられないんだ』
その話を聞いて、女の子は思いました
『他のこどもが苦しんでいる姿をあたしはつらくて見られない』
そして女の子は神様に言いました
『その黒いプレゼントをあたしに下さい。』
『あたしなら、その病気に耐えられるわ。だって、あたしが一番強いこどもだから』
『ねえ、ママ。そうやってあたしは神様にお願いして生まれてきたんよ。』
お母さんは涙を流しながら、女の子を抱きしめました。・・・
(上記の文は私の文章力がないため、うまく話がまとめられていないかもしれません)
※私はこんなお話しを読むと、目から汗がすぐに流れてしまいます。
福島さんは、その本の中で『この世の中に無駄な人間なんていない。いろいろな可能性を求めるために、いろいろな人間が生まれてくるだけだ。』と伝えています。
私は今まで、難病の子ども達に対して、『かわいそう』という同情ばかりの心しか持ち合わせていませんでした。でもこの本では言っています。『その子がいるから、自分も存在できる。自分もその子も同じ立場なんだ』と。
どんな子どもにも、いろいろな可能性がきっとあります。大人の役目は、子どもが自分の可能性を見つけられるように、子どもを導いてあげる事だと私は思います。
勉強ができるから偉い訳でもなく、勉強ができないからダメな訳でもありません。偉いというのは、他人のために何かをした人に対して言う言葉であって、勉強しても利己的な事にしか使えない人は偉いわけではありません。どんな仕事でも他人のために汗をながせる人こそ偉いのだと私は思っています。
保護者の方へ、世の中にはいろいろな子がいます。今だけを見ずに、あせらずに、ゆっくりでいいじゃないですか。子ども達にとって大事な事は前進するために汗をかく事を教えてあげる事です。
そしてこども達には、難病の子ども達の分も頑張って生きてもらいたい。せっかく神様が与えてくれた『生きる力』があるのです。『精一杯生きる』ことの大切さを学び、勉強でもスポーツでも『成し遂げようとする心の大切さ』を感じて欲しいと思います。
theme : 自然・農業体験
genre : 学校・教育